愛は惜しみなく与う【番外編】

チラリと杏ちゃんをみれば、顔色ひとつ変えずに、楽しいで!と答えている。
杏ちゃんにこのイケメンは通用しないのか!?杏ちゃん、手強いな


『いたいな!押さないでよ』

『…邪魔だった』

『ひどい!これ俺の携帯!』

『あぁ、悪い』


淡々と話す蕪木先輩。杏ちゃんは、お菓子食べる?とコンビニで買ったお菓子を広げている。自由だ


『皐月。杏はおとなしくしていましたか?』


「うん、多分大丈夫!ちょっと変な人に絡まれたけど」


新はあたしに優しい声で話してくれないの?かわいいって言ってくれないの?なんてね


何気なくあったことを言ったつもりだったんだけど、杏ちゃんに、言わんといてよと、目で訴えられる。
えっと…言っちゃだめだった?

その理由がすぐにわかった



『どこのどいつだ。何かされたか?写真さえくれれば、潰しに行くぞ』


蕪木先輩は真顔でそう言った


新は、その写真を見て調べるのは私でしょ?と呆れた声をだしている。

過保護



「なんもされてへん!ちょっと鬱陶しかっただけや。別になんともないよ。潰しにこんといて」

ほんまめんどくさいなーと杏ちゃんは溜息
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