愛は惜しみなく与う【番外編】
「泉くんの進路知ってるの?」

「んーーさぁ?そゆ話してないな」

「新は進学するって言ってたよ?情報系のことをもっと学びたいって」

「新にさらに知識を与えて大丈夫かな?天才ハッカーとかならん?」


ケタケタとみんなで笑いながら話す。
進路か…


「あたしは就職かなー。特にしたい勉強もないし。新と…近くに住めれば嬉しい」

「せやな。新なら進学先決めたら受験失敗することはないやろから、そこいけるやろし、場所特定は早くできるかもな」


朔や、心配なのは。
まぁ就職しよるやろうけど…

オカンみたいな気持ちやわ


「泉くんどうするんだろうね」

「んーー働く言いそうやけどな。なんとなく。進学できる頭もあるやろうけど、泉は面倒見がええからな……自立することを選ぶと思う」


予想やけどな
慧は働くんかな。響は料理の専門学校とか行くんちゃうかなー

それか、安達さんに本格的に弟子入りかやな。


「杏ちゃんは?」

あたしは…


「勉強は結構してきたしな。学びたいことと言えば…」



みんなには言ってないけど、あたしはもしかしたら関西に戻るかもしれへん。


大学に行って勉強して良い仕事に就きたいとかもなくて。
手段としては良いと思うけど、手段なら身近にある。
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