愛は惜しみなく与う【番外編】
あっという間に公園の中で立ってる人は、杏ちゃんとあともう1人になった。


倒れた人は動かない


「あーー疲れてきた」

「どうして殴らない?」

「……顔殴ったり蹴ったりしたら、あんたら血だすやん。それが嫌やから」


地面に倒れた人たちはお腹を押さえている。血が出ている人はいない。


「顔殴れば1発なのよ。脳も揺れるし、立ち上がれないしね。でも血がつくと2人が怖がると思って、必死に血がでないように頑張ってるのね」

「昔、杏ちゃんが怒って暴れた時、地面血だらけやったからな!殺人現場や思ったもん」


キャハハと笑う敦子ちゃん
血だらけは笑えないよ?



「あたし今は、関東で烈火って言うチームに入ってるねん。もし今度やり合いたいなら、関東まで来てみ。相手してあげるから」



そう言って杏ちゃんはフワリと浮いた


ただジャンプしただけなんだろうけど、滞空時間が長く感じた


フワリと浮くと同時に回転して、一瞬で決着がついた。


あれは回し蹴りというんだろうか


杏ちゃんの綺麗な脚が


男の人の肩に当たり、そのまま軽く吹っ飛んだ



すごい
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