愛は惜しみなく与う【番外編】

「ほんま、1人に対して何人でくるねん。いたたた…」


杏ちゃんは手首と足首をクルクルと回している。

怪我したのかな



「杏ちゃん!!!」


公園には怖い顔した人たちがバタリと倒れているままだけど、気にならなかった。


「うわぁ!!」


突っ立っている杏ちゃんに飛びつくと、驚いた顔をしたものの抱き止めてくれた。


「皐月ちゃん?危ないで!何人か息あるし起き上がってくるかも」


い、息ある?
気絶だよね?死んだみたいや言い方しないで?


杏ちゃんに殆ど抱き抱えられた状態で公園から連れ出された。


杏ちゃんの身体に腕を回して驚いた



「ほそっ」



いや、ムキムキだと思ってたわけではないけどさ?華奢だとは思ってたけど…

あんな人数を相手にしてしまうから


しっかりした身体を想像していたら、華奢で驚いた。女の子の…身体だ


「インナーマッスルや!」


ハハっと笑う杏ちゃん
桜さん達のいる場所まで、謎にあたしは抱っこして移動された。


「2人とも、なんもされてない?この2人に」


「しばくわよ」
< 317 / 645 >

この作品をシェア

pagetop