愛は惜しみなく与う【番外編】
そう言った美奈子ちゃんは、既に杏ちゃんをしばいていた。


「あほ!あのクズどもの攻撃全部かわしてん!やのになんであんたに叩かれなあかんねん!」


そんな杏ちゃんを無視して、さっさとビール奢りなさいよ!と怒っている。
えっと…


「あーごめん!紹介もせず。この常に上から目線なのが美奈子で、ちっこいアホっぽいのが敦子。ほんで、この可愛らしい子が新の彼女の皐月ちゃん!で、この綺麗な子は慧の彼女の桜さん!!

あたしの揉め事を解決してくれるために、去年みんな関西来てくれて、そこで美奈子と敦子は、泉達に出会ってる」


とまぁ、紹介はこんな感じかな?と杏ちゃんはざっくり紹介してくれた。


「あのね、あんた近くにいるって分かったからって、さっそくパシってどういうつもりよ!」

「いや、ちゃんとゆうたやん。警戒してって」

「あんたを警戒しろってこと!?」

「ちゃうわ!なんか起きそうやなって思ってん」


やれやれ
小言をガミガミ言われるのは嫌いや!杏ちゃんは耳を塞いで、あーーと言い聞こえないふりをしている。


「それにしても、面白いタイミングよな〜。旅行先被るとかある?」

「ほんまそれな」


この数日後には、関東の杏ちゃんの家で遊ぶ予定だったらしい。


「てか、久しぶりやな」
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