愛は惜しみなく与う【番外編】
わかった。

そう言ってくれた泉は、どうやら監禁しなさそうな顔してたから安心したよ。


"みんないるんだな?ちゃんと寝ろよ。明日は、駅着いたら迎えに行くから連絡して"


「うん、ありがとう!」


ちょびーーっと怒られたけど、乗り切った!
そして泉の顔見れたし嬉しい!



「ごめんごめん、お待たせ」

「杏ちゃん、怒られなかった?」

「うん!大丈夫やった!」


ほんまに寝たら傷は治るから。睡眠はしっかりとろう。


「テレビ電話してたの?」

「せやで?怪我してないか確認された」

「あら、やらしい。どこまで確認されたのかしら」


……そうか、美奈子もおったな。
ほわほわ雰囲気が美奈子のせいで台無しや。


「泉くん、何かあったと思って家飛び出したらしいよ。愛されてるなぇ〜」


桜さんは慧くんに聞いたと、笑っている。

家飛び出した?
確かにびちょびちょやったけど…
濡れてることを、気にせんでええと言われて、そっかと納得してしまったけど。


そうか。

それで濡れてたんやな


「地球の裏側にいても駆けつけ来そうやな」


敦子は、現に、関西まで杏ちゃんを助けに来たもんな。といった。
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