愛は惜しみなく与う【番外編】
「泉……」


うるうるした目を向けられる。男にそんな目で見つめられてもうれしかない。


「あ、でもそうだな」


まぁ一つあるとするなら



「杏から誘ってきたら、知らねーぞ?」



これは言っておかなきゃな

俺からはしないけど

杏から誘ってきたらそれはもう

男として受けるのみ


ま、そんな事はないだろうけど。志木さんは白目を向いてふらついた。
ふふ。面白いな


「ちょっとーーー!遅いな!どんだけ話してんねん!気になるやん!」


そこへ杏がやってくる。
タイミングがいいのか悪いのか


「あれ、なんで志木は白目剥いてるん?」


「さぁな。自爆だろ」


杏は志木さんを足で触り、どしたん?と声をかけている。いやいや、せめて、手でゆすってあげてくれ。足は…


志木さんも案の定、足癖が悪いと怒っていた。


まぁ、平和だいいよな

サトルのことは置いておいて


この平和な温かい空間を守りたいだけだからさ。


そして


サトルに会う機会がきたのは、案外すぐだった
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