愛は惜しみなく与う【番外編】
サトルは俺を見てニヤリと笑った。
ただその顔は、あの時のような嫌な感じは特にしなかった。


警察官か…わからないが説明されて席を外してくれた。


こんな感じなのか


「久しぶりだな、蕪木泉」

「……あぁ。久しぶりだ」

「クソ執事、また居るのかよ!」


サトルは志木さんを見て舌打ちした。
この2人はどう転んでも合わなさそうだよな。


「貴方が泉を連れてこいとしつこいんで連れてきたんですよ」

「それには感謝するが、話したいのは蕪木とだけなんでね。お前の顔は見飽きた」


志木さんからブチギレオーラが出ている。わかってて挑発するサトルは、いい根性してるよ。


「俺も少し話したいんで、また後で合流しましょう」

「泉!?あなたもですか!」

「面会時間もったいないんで。多分サトル、俺だけじゃないと話さないと思う」


志木さんは渋々部屋を出ていった。
きっと何度も足を運んで、あの事件のことを対応してくれてたんだろうな。

ご苦労様だよ、ほんと


そしてようやく2人だ



「どうして誘いに乗ったんだ?」
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