愛は惜しみなく与う【番外編】
女友達の少なさから、パンケーキというものを食べたことがない。

マドリカにパンケーキはないねん。
そしてあたしにパンケーキを食べに行ってくれる可愛い友達は最近やっとできたばっかやねん。
え、あのふわふわの分厚いやつやんな?


「やるやん!あたし甘い物めっちゃ好きやねん!!」

「えーうそ!杏さん好きなら嬉しい!ここ美波のオススメですよ!」


メニューを見せてもらうとどれもキラキラしていた。涎が垂れ流し状態になりそう。
ジュルリ

うまそう


「なーんだ。普通の女の子ですね」

「ん?何が?これとこれ、どっちがオススメ?」

「んーーこれかな?」

「ほなあたしこれで!」


人気No. 1のパンケーキを注文
ワクワク
思わぬところに楽しさが転がってたわ。


「杏さんって、泉さんと付き合ってるんですよね?」

「うん、せやで」

「そうなんだ。朔くんは失恋しちゃったんだね」

「え、そうなん?失恋?全然聞いてないわ。そんな落ち込んでる時あったかな?」


美波ちゃんは何故か不思議な顔をしている。ん?何か顔についてる?
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