愛は惜しみなく与う【番外編】
女の子の憧れである烈火のみんなを独り占めする、小悪魔的な性格の悪い女的なポジションなのかと思ったのに。

心底巻き込まないでくれと引き気味に後ずさる女の人


あれれ?



「杏!待てってば!」



いや、そうだよね。杏って名前だよね?違う人かと思ったよ?

朔くんが女の人を大きな声で引き留めた




すると女の人は鬼の形相で近づいてくる。

なによ!やっぱり怒ってんじゃん!!!

そう思ったがちがう事で怒られた。



ここは住宅街で夜中やから静かにせぇ!と迷惑だと怒られた。
ついでにあんたも!!!とあたしを指差して、「声でかいねん!」と怒った。


あ、あなたの声の方がでかいじゃない…


そう言いたいのに威圧感がすごくて言えない



怖くて朔くんの首に巻きついていると


やれやれとため息をついて


じゃ、帰るわ


と背を向けて歩き出す


え?え?え?帰るの?この状況で!?

負けた気がして、つい態度を悪くしてしまった。


「あんたが今遊んでる女?」


そう聞いた

朔くんは、お前やめろってとあたしを止めるが、もう少し騒いでしまったし、今更引けない
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