愛は惜しみなく与う【番外編】
それに朔くんのことも相談したい。

他の子に言うとさ?朔くん最近女遊びしてないのに、再開したのだと思われても嫌だし。


あとは、ズバズバ隠さずに言ってくれそうだから…


そして念願かなって、泉くんの彼女さんである杏さんが、会ってくれた。

パンケーキをキラキラした目で見ている杏さん。食べたことないねん!と言っている。

東京にいてパンケーキ食べたことないのはレアすぎる。


そしてストレートに言った



「あたし、朔くんのことが好きなんです」


初めて言葉にした


なのに



「え、知ってる」


とあっさり答えが返ってきた。

半年前にコンビニの近くであった時のことを、まだ誤解しているらしい。
あれは違うと言おうとしたら


目の前に運ばれてきたパンケーキ


杏さんは、あたしのことは一瞬放置して、わーーーと喜んでいる。

えっと…


あたしの話…


「美波ちゃん、少しあったかいうちに食べた方がふわふわらしいで!」

「え、あぁ、はい」


「連れてきてくれてありがとうな」


笑顔を向けられて複雑な気持ちになる。
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