愛は惜しみなく与う【番外編】
うん、あたしも思ってる。今この瞬間、間違えたかなわって思ってる。
ただせっかく時間をとってもらったんだし、少しでも有意義な時間にしなくちゃ!!


「杏さんは、泉くんと、どうやって付き合ったんですか?」

「どうやって?まぁあたしらも色々あったからなぁ。好きやなって思ったしお互い言ったんとちゃうかな?」

「告白されたんですか?」

「うん。してくれたよ」


うっそ
あり得ない
想像できない


泉くんって、告白とかするんだ
いや、やっぱり凄い人じゃん!あの泉くんに告白されるような人なんだよ!?

中学は同じだったけど、学年的にかぶることはなかった。でもよく朔くん達に会いに来ていたから泉くんのことは知ってる。


話しかけても、どんなに可愛い子であろうと、一切問いかけには答えず、フル無視する人だったから。



「朔には気持ちは伝えたん?」

「伝えてない。言えなくて…。今更?って思われそうで…。それにあたしなんかに想われても…困っちゃいそうだなって」


かっこよくてイケてる集団の人
ただそんな風に最初は朔くんを見ていたから。


今は…違うんだけどな

朔くんからしたら、あの頃と違う気持ちだと言ってもきっと信じられないよね。




「人を好きって気持ちに今更もクソもない」


え…
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