愛は惜しみなく与う【番外編】
「環境を…?」

「うん。美波ちゃんは、自分のこと好き?」


あたしは…
即答できるほど好きではない


「迷ってるやん。即答できるようになったらきっと、朔の前でも自信もてるよ」


自信なんてないよ。
あたしはこんなんだから…朔くんにも軽い女だと思われてるし。そのイメージから払拭するなんて…


「あ、あれで?朔と付き合える自信とか、朔に好きになってもらえる自信じゃないで?」

「え?そうなんですか?」

「うん。そこまでいくと自意識過剰やん!」


ガハハハと笑う杏さん



「杏さんは、自分のこと好きですか?」

「うん、大好き」

……即答


「でも少し前まで、大嫌いやった。嘘はつくし、自分のために相手を傷つけたり、立場を利用して意見なんて無視して自分のやる事やった。沢山の人を傷つけて、それでも生きたいって思ってる自分が嫌いやった」


あん、さん?
突然お話のスケールが大きくなった気がする。

それに、そんな風には見えないのに



「でも、今は大好き。それは、泉があたしの環境を変えてくれたから」
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