愛は惜しみなく与う【番外編】
そして泉が耐えれるわけもなく……

今にも殴りかかりそうな勢いで女の子達の元へ行こうとする。
やめてやめて!慣れてよ、そろそろ!



「てめぇらいい加減に…「はいはい、屋上いくで!」


揉める前に強引に泉を引っ張って屋上へ。拉致や言われてもええ。あの場にいたら女の子達に殴りかかるかもしれへんから。泉が。


そしてあたしは今日泉に相談したいことがあるから、2人で話したいねん。


「ぜってぇあいつら全員殴る」

「はいはい、時間ある時にして」

「急いでるの?」

「ちょっと相談したいことあって」

「杏が?俺に?」


珍しい。じゃあ早く2人にならなきゃ。そう言ってあたしに引きずられていた泉は、ちゃんと自分の足で歩き出した。

泉と歩くと学校の人たち殆どが挨拶してくる。

ボスやん


「ほんと、騒がしいな」

「ええやん。慕われてるんやろ?」

「どうだか。俺今目立つつもりないのに」

「ん?そうなん?あたしといるだけで目立ってるで?」


目立つつもりないなら学校であんまりくっついてたらアカンわ。泉は気にして無さそうやけどな。
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