愛は惜しみなく与う【番外編】
付き合っても無いあたしが、こんなことを思う資格はない。
だからそっと胸にしまう。

今は話してくれる、目を合わせてくれる。それだけで嬉しいんだ。


そしてだんだんバイト自体にも慣れてきた時、響先輩の様子がおかしくなった。

本当に…


暗い顔をすることが多くなった。


ただ心配だった。
いつも無邪気に笑う先輩が、こんなに悲しい顔をするなんて。何かあったのかなって。


そしてそう思った次の日


響先輩はバイトを休んだ。風邪で熱があると。あの顔は、ただしんどかったのかな?

連絡先も知らないから心配の言葉をかけることもできない。


そして


次の日、安達さんが買い出しに行き、一人で開店準備をしていた。

本当なら響先輩もいるはずだけど、きっと来ないだろう。


さみしいな


そして店に飛び込んできたのは、仮病つかったと頭を下げる響先輩だった。

あの瞬間は、あたしは絶対忘れない


いつもの響先輩に戻っていたから。


そして二人で話す機会があった。安達さんが帰ってくるまでの時間。


あたしは昔から思ってることが口から出てしまう。それで何度か女の子とも喧嘩したことがあった。
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