愛は惜しみなく与う【番外編】
……くそ


「正論むかつく」

「たまには俺の方が頼りになるってところ見せつけとかないと」

「……まぁ、そうだな」


杏は鈍い、知識がない、経験がない
色々踏みとどまる理由はあった。

でも別に断られたり、何するのと言われた訳でも無いもんな。

むしろ…


その先を望むことさえ俺は杏に伝えてないもんな



「ま、せっかく2人っきりで邪魔もなく過ごせる訳だし…いっぱい話してきなよ」


少し目が覚めたよ
寝なきゃいけないんだけどな?

でも助かった


「てことで、一箱あげるよ」


俺はもう寝るね?
そう慧は言って俺にコンドームを箱ごと渡して、眠りについた。

……はぁ
ため息ばっかだ

楽しみなはずなのに

てゆうか無駄なこと考えて素直に楽しめないのも悲しいからな。
杏も…楽しみにしてくれてるんだから。

普通にしよう


いっぱい写真を撮ろう


ほぼ寝ずに精神を安定させた。
何があっても理性を保つため。自分の気持ちだけで押しきらないようにする為に。平常心を合言葉に頑張ったのに…

寝ずに頑張ったのに…



杏は俺の理性なんて簡単に崩してしまうんだ




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