愛は惜しみなく与う【番外編】
のほほん
変に意識してしまう

とはいえ、温泉は最高だ

とろみのある湯で、ここ最近の疲れが全て吹き飛ぶような感じ。


あったけぇ


人もチラホラといる
 
とりあえず、部屋の風呂…勿体ないけど入るタイミングなさそうだな。

朝、杏が起きるよりも早く入るか?
いや、俺が杏より早く起きる可能性は低いか。


ぼーっと目を瞑り温泉に癒されている



「おーにいちゃんええ身体してんな!」


…?
聴き馴染みのあるイントネーション

目を開ければ30代前半くらいの男が子供を抱いて風呂に入ってきた。


「友達と来てんのか?えらい貫禄あるなぁ」

「…はぁ」


無愛想な訳ではないと思うんだけど、一応風呂だしな。広い風呂なのに隣にくる理由もわからない。

そして話しかけてくるのも…


「人見知りか?これやから都会人は!」

「…関西の人ですか?」

「そーそー!大阪から来てん!坊主つれてな!嫁もいるぞ!」

「家族旅行か。いいですね」


どっか行ってくれとは言わないから、静かにしてほしい。癒しと悟りをひらく時間なんだから…
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