愛は惜しみなく与う【番外編】
楽しんでやがる
俺はゆっくりしたいのに…
子供は俺の周りをバシャバシャと走り回っている。はぁ……
「顔がカッコよくても、不細工でも、ヤンキーなんて世間的にはかっこよくもなんともないよ」
そんなぁ…と
悲しそうな顔をする子供
「でもまぁ、自分の筋通して、大事なもん守る力があるってのは……たまにかっこよく見えるんじゃね」
子供はキラキラした目に変わる
「喧嘩できるからカッコいいなんて事はない。誰か殴って傷つけてるから。でももしかしたらその拳で何か守れるかもしれない。筋通してれば、自然と周りに人は集まる。守りたい奴らにかっこいいって思ってもらえるのが、かっこいいんじゃねーの?」
ガキに何語ってんだか
「うおーーーー!にいちゃんかっけえ!!!オトンの数百倍かっけえ!」
「おい、とーちゃんのがかっこいいだろ!」
「全然!だってにいちゃん、胸筋あるで!身体もかっけぇ!」
オトンの身体はたるんでる!厳しい事を言う子供。それ以上は言うな。親父として心折れちまうぞ?
「てかほんまに、ヤンキーなのか?お前」