愛は惜しみなく与う【番外編】
わーわー言う杏
でも首も耳も少し赤くなるから、本当に可愛いい。
いじめたくなる、か
慧の女が言ってた意味がよくわかるよ。
後ろから杏の手を片手ずつ掴んでる
ハグする形で杏の手を掴んだまま杏を後ろから抱きしめると、どうしたらいいのかわからないのか、手の反抗が止まった。
「大人しくできる?」
「泉が変なことせんかったら」
変なことってなんだろ
そっと手を離すが、殴られない。よかった。殴られるか殴られないか五分五分だった。
左手は杏の指に絡めて、右手でうなじが見えるように杏の髪を片側に寄せる。
ビク!と分かりやすく跳ねる杏
「怖がることはしないから」
あからさまに力の入った身体
腰を曲げてそのうなじにキスをする
カチンコチンになった杏
ふふ
「そんな力入れてたら、明日筋肉痛なるぞ」
「な!そんなヤワじゃない!」
何に怒ってんだか
このままうなじが見えてると目に毒だから髪をぱぱっと戻しておく
無防備なんだよな〜
「いま無防備やなって思ったやろ!!」
俺の顔の前にビシッと指を出す
えっと…声に出てた?
「い、泉やから…気ぃ抜いてるだけやもん」