愛は惜しみなく与う【番外編】
襟を整えて、杏は真剣な顔で浴衣を見ながら手早く仕上げていく。

変に長かった丈も何故かいい長さになってる。

どうやったんだろ

手際が良すぎてびっくりしたのと


真剣な顔で俺の浴衣を仕上げてくれる杏が


あまりにも綺麗で


時が止まった気がした


口で縛る紐を加えているその姿さえも綺麗で


ちょっと震えたのは内緒



「きつくない?」

「あぁ、大丈夫」

ん。小さく返事をして、帯をくるくる巻きつける

腹あたりで何やら複雑そうな帯の結び方をしている杏


じーっと見ていると気づいたのか教えてくれた


「貝の口ってゆう帯の結び方」

「……そうなんだ」


やっぱ杏はお嬢様として色々礼儀作法を身につけているんだなと、たまにひしひしと感じる時がある


「はい、完成!」


おお、すごい


「泉は男前やから、浴衣も似合うな!あたしもすぐ着替えるし待ってな!」


浴衣をつかんで脱衣所へ消えた
浴衣…デート?

写真…ほしいな

杏単体の


そして少しして杏はでてきた
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