愛は惜しみなく与う【番外編】
「あっちに足湯あるで!いこーや!」

看板を指さす
足湯か。いいな。
足湯の場所に行くまでに、杏はお団子を食べていた。そんなんで晩飯食えるの?と思ったけど、体を動かせば食べれるという。

体を動かす?
どのタイミングでだよ

杏は喧嘩するとお腹すくと言っていたから…暴れないように見てないとな


足湯にたどり着くと、人はチラホラ
まぁ、平日だからな
あんまり居ない。よかった


人が多いとトラブルになる率もあがるからな。安心安心

そう思ってたのに

隣にいたはずの杏がいない

え?



「謝れよ」

こ、この声は…


「この人ら、何もしてないやろ。あんたが一方的に嫌がらせした。それやのに暴言吐いて突き飛ばしてどっかいくの、おかしいやろ」


……なになに
何があった?杏はみるからにチンピラって男の腕を掴んで怒ってる。


「杏、どうした」


せめて俺に言ってから喧嘩ふっかけてよ。びっくりするじゃん


「急に足蹴り上げて、前のカップルにめちゃお湯かかった。ほんでなんか、こんなところでイチャつくなゆうて、男の子の方突き飛ばしたから…」
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