愛は惜しみなく与う【番外編】
体感では1時間くらいキスしてた。体感な?実際は知らんけど…
これ、花粉症で鼻詰まってたら終わりやん!鼻通っててよかった。
てゆうかこんなくだらん事考えて、余裕なん?って思うけど違うねん。
頭おかしいねん!
余裕もないし、なんか、お尻?腰?あたりソワソワするし、何がって……
「ひゃあ!」
声が出る
泉は「悪い、冷たかった?ごめんね」そう言ったがそうじゃない。
あたしはテンパりすぎて身体がすごく熱くなってる。あたしの身体に触れた泉の手が冷たくて…
って、それに驚いた訳ではなく。
自分の身体に、誰かがそんなに優しく触れたことなんてないから…
戸惑う
ど、どうしよ
「…っはぁ」
ようやく長いキスが終わる
ウエストあたりに泉の手がある
唇から離れた泉は、あたしの首元に顔をうずめる
ここから全て未知の体験
自分がどうなるのかも分からへん
怖い?まさか、違う
なんやろうか、この感覚は
そしてさっきから動いてもいないのに、息が切れたような、せっついた声が自分から漏れそうになる。