愛は惜しみなく与う【番外編】
「あたしもなんかする!」

「……ん?」


あたしパンイチやん!恥ずかしい!泉を軽く押し退けて布団を引っ張る。

泉はええな。筋肉さらけ出して!
もう目も慣れてきて、すこぶる暗闇でも見えるわ!

男の人は上半身裸でも恥ずかしくないな!羨ましい!


「杏?」

「何したらいい?」

「何が?」

ん?


「あたし何もしてない!」

「何もしなくていいよ?」

不思議そうな顔をしている泉
なんでや?あたしの予習では、なんか女の子も色々するって書いてあったような気がする……


泉は疲れた?そう聞きながらペットボトルの水を手に取っている。




「触り合いっこする?」

「!?!?……ゴホッゴホッ!」


「えええ?何してんの!」


腰に手を当てて水を飲んでいた泉は、突然水を盛大に吹き出した。ちょっと、飛距離えぐいで?


「どうしたん?変なところはいった?」

「いや、ごめ、はぁ?」


ん?泉がテンパり出した。さっきまで余裕そうやったのに急にどうした。

吹き出して飲み込めなかったのか、泉はもっかいペットボトルの水をおそるおそる飲んでいる。
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