愛は惜しみなく与う【番外編】
だから頑張ってる。そう言った。
うーん。確かに。
お互いテンパったら笑っちゃいそうやな


「何度も言うけどあんまり煽らないで。優しくできなかったらどうするの」


むぅ。そう言ってそうな顔をする。

泉のこの顔は貴重


「ちゅーしたい」

「はぁ。そーゆうとこ」

どーゆうとこ?
これは、煽ってるの?

そうか、なるほどな!


「ドキドキしちゃうんやな?」


あたしばっかドキドキさせられるのも、なんかちゃうしな。盛大にドキドキしてくれ。

泉の頬にキスをする


泉もあたしでドキドキしてくれるんやな。なんか、嬉しいな。


そしてそこから謎にスイッチがはいってしまい、最初は泉の反応で楽しんだものの、後から盛大にやりかえされてしまった……

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「ちょ、ほ、ほんまに待って」

「杏は待ってって言って待ってくれた?」


もう!それはそれ、これはこれやろ!
かれこれ長い間、あたしは泉の指に翻弄されている。余裕なんて1ミリもない。

この瞬間まで、何の侵入も許さなかったその場所は、なんとも表現のできない感覚を与えてくる。
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