愛は惜しみなく与う【番外編】
息切れもすごいし、心臓が想像以上に早く脈打つ

なんなん、まじで
1キロダッシュしたくらいの心臓やん

正真正銘、身体の力が抜けて脱力という言葉がぴったり。


頭がぽーっとして、何も考えられない。


自分の身体じゃないみたい…
 

はぁはぁと自分の呼吸の音だけが聞こえる。


泉は全て包み込むように抱きしめてくれた。


もう全て終わって完全燃焼した気がするんやけど。
流石のあたしでもわかる。全然終わってない。これが最後じゃない。


だんだん身体に力が戻ってきた気がする。

すると布団で小さくなって丸まるあたしの首の下に腕を入れて、泉は隣に寝転んだ。


「ギュッてしてようか」

「……?」

「最後ちょっと、無理させたよな。ごめんな」

最後?
無理は…してないてゆうか、何も考えられなかったけど。


「手ぇつかれた?」

「ふっ。大丈夫」


そう。よう、つらへんな。でもこれをあたしが聞くのはおかしかったか。

てゆうか


「何で腕まくら?」

「んー?無理させちゃダメだから。今日は寝ようかと」
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