愛は惜しみなく与う【番外編】
蕪木一家
「おお、嬢ちゃん久しぶりだな」

「ぱぱちん!ちゃんと定期検診行ってる?」

「あぁ、いってるよ。この前は、東堂の組長と酒飲んだよ」

「えーー!もうお酒飲んで大丈夫なん?絶対ドクターの話聞いてへんやろ!雄作さん酒豪やし困るで」

「まぁまぁ…気をつけるよ」


ほんまに!油断したらあかんのやで!と言うと、わかったわかったとぱぱちんは苦笑いをしている。

ふん!


「えー杏ちゃんは俺より父さんと仲良いね」

「お前は何年も会ってないから息子じゃない」

「ひどい!!」

「清(キヨシ)お前は何しに帰ってきたんだ。嬢ちゃん巻き込むなよ」


父さん、杏ちゃんを溺愛してない?とお兄さんが笑ってる。お兄さんは清というらしい。


「泉の20歳の誕生日のお祝いしつつ、母さんの仕事の手伝いできたよ。ここには、母さんが杏ちゃんを連れてこいって言ったから」


その肝心のお母様が見当たらないけど。


「杏さん、お久しぶりです」

「ゴトウさん!お久しぶりでーす」


蕪木組の人たちは、もう殆ど話せるようになったかな。みんな優しいし!


「杏ちゃーーーん!」

「白瀬さん!」

「若も!久しぶりです!」

「この前会ったばっかじゃん」


白瀬さんは笑顔で走ってくる。
この人はほんまヤクザに見えなさすぎるなぁ。すごい好青年感がでてる!



「なんですかー?若と杏ちゃんの、結婚のお話でもするんですか?家族が集まってますね」
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