愛は惜しみなく与う【番外編】
ゴソゴソ動いて泉の首にキスをする

ほっぺも口も、届かへんかった。ホールドされてるし。
さぁ

寝よう



「ちょっと…睡魔が薄れてきた」

「なんでよ。あたし眠なってきたんやけど」

「イチャイチャする?」

「せん!」


早く寝なさいと布団に頭を突っ込ませて寝かしつける。
ちぇーっと言いながらも、泉はすぐにあたしの腕の中で眠った。

あたしも泉が寝たのを確認して眠った。


よう寝るカップルやなって思われそう。そうやねん。よう寝るねん。

喧嘩した後とか特にな!


すやすや

すやすや



「ねぇねぇダーリン」

「美和、せめて起こしてからにしてやれよ。馬鹿息子も流石に怒るぞ」

「いいじゃないの!いーちゃんの彼女よ?あたしの娘みたいなもんじゃない!いーちゃんがお家に女の子連れてくるなんて、夢が叶ったのよ」

「…嬢ちゃんはよく家に来るぞ。組の奴らとも仲良いし。今日じゃなくても会える」

「バカね。機会を大切にしないから貴方はあたしを海外にのがしたのよ!」

「……旅行の行き先で揉めて家出とか、馬鹿のやることだ」

「もう!また喧嘩?」

「とにかく、旅行帰りらしいから、寝かせてやれ」
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