愛は惜しみなく与う【番外編】
「いーちゃんが可愛くしてくれるわよ」

「泉が?」

「そう。女の子は可愛いって言われたら可愛くなるもんなのよ。いーちゃんがあーちゃんを溺愛してるって知ってるから。いーちゃんの側にいるときのあーちゃんが、1番キラキラしてるのよ!


そうなんかな。それはそれで恥ずかしいけど。
泉はまだ知らないあたしを引き出してくれる。すごいなぁって思う


「ほら、これ着てみて?」

「わぁ、かわいい」


自分では選ばなさそうな服
せやけど可愛い


「顔が綺麗だとシンプルなのが似合うわね。スカートにスリットが入ってるから、脚長効果もあるわよ。
今晩いーちゃんを誘うならいーちゃんの前で大袈裟に脚を組み替えてみて?すーぐ襲ってくるわよ」


お母様にスーッとスリット部分の太ももを触られる。あぶな!変な声でるところやった!

初々しくて可愛い!と喜ばれたが、彼氏のお母様にそういうのからかわれるのって、なかなか…なくないか?

すごいレアな体験してる気がする


「さて。みんなのところに戻りましょうか。それにしても可愛いネックレスしてるわね。あーちゃんによく似合う」


「これは、去年の誕生日に泉がくれて」


あたしの息子、案外やるわね!

と満足そうに笑うお母様の後ろをあたしはテクテクとついて歩いた


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