愛は惜しみなく与う【番外編】
「新は…寂しくないの?」
「正直寂しくはないです」
「あたしは寂しい」
「……はい」
「杏ちゃんと蕪木先輩の話を聞くと羨ましく思っちゃう。一緒にいれて…いいなって思っちゃう」
そう言う事ですか。
それを言うのなら寂しいと言う気持ちも分かるかもしれませんが。
まぁ、いい
「ホテルが嫌ならカラオケとかでもいいです。2人なら」
「……何するの?」
「ゆっくり話したいだけです。そろそろ時期かなっと思ったんで。いくらでも話します」
皐月が一緒にいたいと思ってくれてるのは知ってる。
皐月は進学せずに就職すると言っていた。皐月はきっと、私の大学の近くに就職しようとしている。でもそれは皐月にとってよくない。
今まで振り回してしまったから
皐月はちょうど引っ越しとかぶったと言っていたが、イジメも原因で引っ越したに決まっている。
次は大学が決まったから近くに来てくれなんて、私は言えません。
それはあまりにも勝手だから
戸惑った顔のまま後をついてくる
カラオケはうるさいんでね。ホテルにしましょう。こちら側のホテルはあんまり知らないんで…
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