愛は惜しみなく与う【番外編】
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ちょっとよくわからない

確かに機嫌は悪かった。それはあたしが悪い。ラブラブの桜さんと慧くんの話を聞いて、初々しくもアツアツな杏ちゃんと蕪木先輩の話を聞いて……

嫉妬しただけ


もう2年以上付き合ってて、当たり前の存在になってしまったけど、愛して欲しいと思うワガママだ。

機嫌が悪いと悟り、新にホテルに連れて行かれる。

新の考えていることは、よく分からない


何を話されるのだろう
時期だと言われて、潮時なのかと思ってしまったりする、自分のマイナス思考を呪う。

杏ちゃんに会いたい

杏ちゃんはあたしのマイナス思考を一言で吹っ飛ばしてくれるような子だから。


そんなことを思ってるとホテルにつき、淡々と入室の手続きをしている。

新とこういうところにくるのはいつ振りだろうか。もはや、そういう行為も最近してないのかな。

してもなんだか作業に思えてしまってた。


勝手にあたしがそう思ってるだけ


愛される自信がなかった




「これからは、私は皐月を守るために生きるのに」



そう新が言うまで、自信はなかった


こんな言葉を新が言うことがあっただろうか。あたしを守るために生きる?

どういうこと?

そして部屋に入るなり新にしては少し乱暴にベッドに押し倒された。
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