愛は惜しみなく与う【番外編】
「卒業するまで私は、泉を支えます。沢山助けられてきました。泉が居場所をくれたから、生きれている人も多い。大事なんですよ、あの場所が。

でも私は皐月も大事です。こんな状態で付き合うと貴方に迷惑がかかることはわかってた。なのに…止められなかった。

忙しいのを言い訳に、こっちにきてもらってばかりで。関西と色々あった時は本当に心配かけてばかりでした。でも私は後悔してません。あと一年もありませんが、後悔なく、やり切りたいです。

都合がいいとは思いますが…それが終われば…私は皐月の為に生きたい。


願わくば、貴方の気持ちが私に向いたままでいて欲しいと思います」



振られるとするなら、私の方ですよ。そう珍しく自信のない顔をした。

あたしは新の何をみていたんだろう。
こんなにも思ってくれているのに。欲しいばかりで、自分は何も与えてあげれてないのに。


ワガママなのはあたしの方
ちゃんと考えてくれてたのに。


こんな素敵な言葉をくれるなんて


「ご家族と近い方がいいなら、私がこちらに引っ越します」

「え?そ、それじゃあ…大学が…」
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