愛は惜しみなく与う【番外編】
「卒業したら、皐月さんと一緒に暮らしたいと思ってます」


そして言おう言おうとしてくれてたのか、少しおかしなタイミングで新が切り出した。

娘さんをくださいてきなシチュエーションに萌えそうになるのを抑えてあたしからもお願いする。


「あたし…新がいないとダメなの。引っ越してから寂しかった。あたしは…」


言葉を紡ごうとしても、お母さんとお父さんに溢れる気持ちもあり、言葉に詰まった。



「知ってる。君のことはずっと知ってた。母さんからよく聞いてたから。皐月は受かるか知らないが働くんだろ?ただ新くん。君は学生だ。その2人の同棲がうまく行くとは思えない」


「お金の面ですか?お金に関しては父親の会社の情報管理を中学生から任せてもらっていて、気にすることは一つもありませんし、皐月さんに苦労させることもありません」


そう言い切る

本当に私の彼氏はかっこいい

この歳でお金で苦労させることはないって言える人いるの?


「き、君は本当に高校生かい?」

「はい。不安にさせるような仕事ではなく…」

どう説明したらいいのかと新が困っている。その時お母さんが言ってくれた。
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