愛は惜しみなく与う【番外編】
「このお家のパソコンが壊れた時があったでしょう。お父さんが変なボタンを押してしまってウイルスがどうとか…なったとき」


「あ、あぁ。確かにあったが。皐月が触ってたらなおったんだろ?」


「あれ、新くんが直してくれたの。ウイルスも全部取り除いてくれて、お父さんのお仕事のファイルも整理してくれて、何かよくわからないけど使いやすくなったでしょ?
それに物知りで、あたしは結構新くんに頼ったわよ?電気も交換してもらったし、皐月の部屋のエアコンも取り付けてくれたしね」


聞けば聞くほどお母さんは新を上手に使ってる。電気や機械関係の免許もちゃっかりもっている新は、本当になんでもできる。

同い年だとは思えない



「きっと皐月の方が迷惑をかけるわよ。それでも新くんがいいなら、あたしは賛成よ」


お母さんは…
あたしもそう思う

あたしの方が迷惑かけると思う


「計算範囲内です」


新はニコニコと笑って言った。それもどうかと思うけど、それくらいだと思ってくれた方が嬉しい。家事もできないしね!


「逆に聞くが、新くんは皐月のどこが好きに?」
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