愛は惜しみなく与う【番外編】
おいおい!おかしいんじゃない?
お父さんの方があたしのいいところ見てきたでしょ?


「そうですね。皐月は強がりで甘えることが少し苦手な子ですが、私を頼りにして甘えてくれます。どこが好きだと言われるとコレ!とは言えませんが、私はそんな皐月のために、生きたいと思えたので。これじゃ答えになりませんか?」


かっこいいよ
新は。いつもあたしのことを考えてくれてたね。

そしてこの後お父さんも納得してくれて、あと一年同棲に向けて2人でちゃんと準備しろと言ってくれた。


ありがとう、お父さんお母さん


新も疲れたのか、風呂が終わり、あたしの部屋にきたら、久しぶりに顔がくたくただ。


「疲れたよね?」

「心構えしてなかったので。でもまぁ、これで結婚の挨拶もスムーズですね」


け、けっこん!?!?


「なんですか?その顔は」

「いや…う、嬉しい」

「そうですか。結婚を視野に入れずに同棲するわけ無いでしょう」

「いや、今時、同棲とかって簡単にしてしまう人が多いから」

「私をその辺の低レベルな人間と同じだと思わないでください」


疲れた
そう言って新はあたしの部屋のベッドに寝転がった。
< 568 / 645 >

この作品をシェア

pagetop