愛は惜しみなく与う【番外編】
そして解放されて、蕪木組のみんなと話してからようやく家に向かってる。

だから疲れた

まぁ昨晩泉の部屋に泊まったけど、泉は優しく抱きしめるだけで何もしてこなかったからよかった。

もしあれでなんかしてたら、あたしはもう、今日生きてない。過労死するところやった。


「響が飯作ってくれてるってさ」

「まじか!よかった。皐月ちゃんから連絡来てたけど、あたしら旅行いってるとき、皐月ちゃんに新が会いに行ったらしいよ。

ゆっくり久しぶりに2人で過ごせてよかったってさ」


やっぱり、ゆっくりする時間は大切やな。
誰かといるのもいいけどね。

あたしも今回の旅行は行ってよかったって思ってる。


「定期的に時間とって行こうな」

「うん。いく」


泉と手を繋いで家までの道を歩く。


でも考えて?幸せムードを保ったまま居れるわけが無いのよ。もういつもの場所に帰ってきてるから。



「黒蛇…」


ホワホワした気持ちで歩いてて、少し警戒を怠っていたら、知らぬ間に周りに見覚えのある奴らが。


「悪い。幸せすぎて、気づくの遅かった」

「いや、あたしもごめん。ちょっと幸せに浸りすぎてたわ」
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