愛は惜しみなく与う【番外編】
「運動にもならんな」

「杏に触りやがって」

「触られてないよ」

「殴ったろ」


いや、まぁ、あたしは殴ったけど。

それはどちらかと言うと、あたしから触ってるかな?とりあえず早く帰ろう


「あ、そや。またどっかのタイミングで、一回関西行くねんけど、泉もくる?」

「いく」

「即答やな!あれやで?雄作さんに尋問されるけどええか?」

「う……が、頑張る」


ふふ。
雄作さんはきっと泉にやいやい言うやろうけど、あんだけ絡んでる時点で泉はお気に入りやから。

ただただ泉が20歳超えたし、一緒にお酒飲みたいだけやと思う。


連れてこい!ゆうてたし。


「何の用で戻るの?」

「んー卒業してからのこと話そうと思って」

「そっか。俺らまだ進路の話してなかったよな」


もうそんな時期だもんな。そう泉は言った。


そう

もうすぐで学生生活も終わりや


「泉は大学行くの?」

「専門行って資格取って働くかな」


ほぇー!そうなんやね。ちゃんと考えてるんや。


「杏と話したかったんだよ。進路のこと」

「あたしも。話したかった」
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