愛は惜しみなく与う【番外編】
旅行で話そうとしてたけど、舞い上がって色々と忘れてたわ。

そうか


離れちゃう事も、あるよな


「何で不安な顔?」

「いや、うん。関西に戻る事もあるかもって思ってたから」

「…まぁそうだよな。その事を話しに関西に行くの?」

「そのつもり、してた」


なら尚更一緒に行こう。そう言ってくれた。


「1人で決めると悩むから。どの道を選ぶにしても、俺も一緒に考えるよ」


そう、か
1人で色々考えてたから不安になってたんか。そうやんな。

泉はすごい


「ありがとう。ちょっと1人で考え込んでたわ」

「そうなんだ。気づかなくてごめん。でも大丈夫だよ」


隣を歩いてた泉はあたしの手を握って、あたしを引っ張った。

トンと泉の身体に軽くぶつかる


「2人で決めた未来なら、どんな事でも大丈夫だよ。杏は杏のやりたい事をして。俺たちなら大丈夫だから」


ポンと頭に大きな手が乗った

あかん。ちょっと泣きそう。


好きやな

ほんまに。


今ここが道端とか割とどうでもいいや
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