愛は惜しみなく与う【番外編】
さぁ、寝よう
そう思って目を閉じる。

隣から泉の寝息が聞こえ始めた。
安心してあたしも寝れ……「杏様」

寝れない



「なに?」

「少しいいですか?」

「もう眠りにつく一歩手前やったのに」

「ごめんなさいね。少し聞きたい事があって」


ふぁぁ
大きなあくびが出る。


「泉は……貴方を大切にしてくれていますか?」


まさかそんなこと聞かれるとは思わんかった。
ふざけてるとかなく、志木は本気の表情をしていたから、ちゃんと答える。


「大丈夫。思ってるよりも愛されすぎてビックリしてるけど。志木も知ってるやろうけど、相変わらず泉は、あたしが後悔ないように生きれるように見守ってくれてる。

だから今回も一緒に関西にきた。あたしが卒業してから、関西に戻るか悩んでるから。

もし離れる事になっても、あたしにはやりたい事をしろって言ってくれた。


大丈夫。安心して。
何も変わらず、泉は大切にしてくれてるよ。ちょっと過保護やし、志木みたいな過保護がもう1人増えた気分やけど」



志木が不安になることはない。
だからちゃんと話にこれた。



「私が貴方にしてあげれる事は少なくなってきましたが、私は貴方が幸せならそれでいいのです」



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