愛は惜しみなく与う【番外編】
「まぁ元からこう言う話があってね。私の体調とか海外出張とかで、プロジェクトは途中で止まってたのよ。きっと、志木はこの事を言っているんだなって察知した。

志木は貴方に本当に甘いからね。私よりも」


えっと…


「佐伯さんはわかる？」

「あ、はい。分かります」


テンパって敬語出たわ。
お母様と経営をしている経営陣の偉いさん。パーティーで挨拶したから覚えてる。


「佐伯さんを代表取締役として、関東支店を来年の春から始動させる」


お母様？



「貴方はそこで経営を学びなさい。会社を一から作る経験もさせてあげられる。勿論私はグループのトップとして、関東支店にも何度も足を運ぶ。きっと煩いでしょうから、志木もそっちに行くかもね」


どう？

受けてみない？


そう笑顔のお母様に言われた。


待って待って。
びっくりしすぎてちょっとあたしの魂抜けてたで？魂かえってきてくれへん？

隣の泉もおもろい顔してるで？


「修行がてら鈴にいかせようと思ったんだけど、あの子、知らない土地で何しでかすか分からないからね」

鈴は当分ここで私が教えていく。そう言った。
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