愛は惜しみなく与う【番外編】
「なんで、くそ?」

「……可愛い」

「……やれやれ」


ほんま、これが烈火の総長やとは思わへんわなぁ。いつもやで?事あるごとに可愛いゆうてるん。

本当に照れたのか耳まで赤い泉

あたしだってさ?
たまにはゆっくり2人でする時間あってもええかなって思うから。

何かしら忙しいねん。
新入生もはいってきて、泉達は引き継ぎをして行かなあかん。放課後はいつもに増して倉庫にいることが多くなった。

あたしもお金貯めたいしバイトも詰めていれたりして、ゆっくりはできてないから。


「元気出た」

「そう。ならよかった」


再び手を繋ぎ直し、泉と目的地の不動産屋へ向かった。

お母様から言ってもらえた事。
関東の方の支社で勉強してええってゆうてくれた。幸せやな。
そのためにも、甘えるところは甘えて、自立せなあかんところは自立する。


ありがたい事にお互い貯金が普通の人よりもあるから、そんなに不安になることもなく家探しをしている。


「えっと…お若く見えますが、学生さんですかね?」

「そうですね」

「保護者の方は…」

「あ、俺20超えてます」


ですよね。とお店の人は泉をみて言う。大人っぽいからな?まぁまだ高3やけど。

優しそうなお兄さんが担当。

 
3人で条件を話し合い3つの物件を見に行く事になった。



「へーー!お二人とも高校生!見えないですね。同棲できる物件は結構限られてくるんですが、条件が優しくてよかったです」

「条件が優しい?」
< 627 / 645 >

この作品をシェア

pagetop