愛は惜しみなく与う【番外編】
と思っていた。
案の定


「「うーーーん」」


3件目でもまた首を傾げた。


可愛いアパートやねんけどなんかな。違うねん。 
お兄さんも他にいいのあるかなーと悩んでくれてる。決められず申し訳ない。

そう思った時


「あれは?」


泉が指を差したのは、入居者募集の看板。そこには小さな一軒家が建っている。

おっ!


「可愛い」


小さな庭が付いている。その家を見てお兄さんは、あっ!ここ!と声を出して鞄をゴソゴソ漁り出した。


「ここ、最近入居者が出て、今日の朝に募集が店に届いて、まだサイトには挙げてない物件です」

すごい。まだみんなの目に触れてないんか。


「お二人のご案内が終わった後に掃除をしようとしてたので鍵ありますよ」

「「見たい!!」」


ちょっと運命を感じた。
スーパーも近いし立地もいい。駐車場も広い。 
一軒家のその家は、1階はLDKでゆったりと。2階に3部屋個室がある。


おお!ええやん!!


「あいつらが泊まりに来ても大丈夫そう」


あたしと同じことを考えてる泉はみんなのことが好きなんやろなと感じた。
2人ともみんなが泊まりにくる前提で家を探している。
だからなんか引っかかる部分があった。

でもここなら…
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