【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
○プロローグ




それは、ある夏のかなり暑い日の出来事だった。

いつものように大学へ行くため、わたしは電車に乗っていた。

時間は朝8時15分、満員電車の通勤ラッシュの時間帯だった。

その日は友達と遊びに行く約束もしていたため、いつもよりも薄手の格好をしていた。

そう満員電車だから、乗れるわけもなく、通学時間40分ずっとたちっぱなしだった。

そして電車に乗り始めて10分後くらいだった。

゛それに゛気付いたのは。

わたしのお尻に、サワサワと何か違和感があった。

……これってもしかして。 

―――痴漢??

その予感は、的中した。

だけどこんな満員の電車の中で、声も出せる訳もなくて……。

できることならいっそのこと、今すぐその手を掴んで「この人、痴漢です!!」って口にしたい。

だけど、こんな状況で、口に出来る訳がない。

そう思った時だった。
     


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