【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
「……いえ、そういえば、来てないです」
「それはいつから??」
「えっと……多分、この時くらいから、ですけど……」
カレンダーを指差して、一言そう言った。
「……ちょっとエコーをしても、いいかしら??」
「えっ??エコー……??」
「―――麻生さん、あなたもしかして、妊娠してるんじゃない??」
「……えっ??」
妊娠……??
最初、何を言っているのか分からなかった。
「……生理がしばらく止まってる。しかも妊娠の症状というのは、風邪に似ていることが多いから、風邪だと勘違いする人もけっこう多いのよ」
「……わたしが、妊娠??」
「その様子じゃ、身に覚え、あるのね??」
「…………」
わたしはその言葉に何も、言えなくなった。
……あの日からは彼のことを忘れてたつもりだけど、心のどっかでは、忘れられてなかった。