【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
「ゔっ……!!??」
「すみません‼この人、痴漢です‼」
「……えっ??」
急にその手が離れて、違和感が無くなった。
振り返って後ろを見ると……。
痴漢していたおじさんの右手を掴んでいたのは、背の高いスラッと人だった。
……わっ、イケメン。
そして駅に着いた途端、彼はおじさんの手を掴んだまま電車から引きずりおろして、駅員さんに引き渡した。
……た、助かった。
本当に怖かったし、声が出せないって辛いんだなと、改めて思ってしまった。
こういう時、ちゃんと言える人だったら、よかったのにって、思ってしまった。
わたしも急いで電車を降りて、助けてくれたあの人の所へと走った。
「あっ、あの……‼」
「ああ、大丈夫??」
「は、はいっ‼あの……助けてくださって、ありがとうございます‼」
「いや、別に」