【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
「……はぁっ」
ため息しかでない。
……母子手帳をどれくらい眺めていただろう。
気づいたら辺りは暗くなってきていて、日が沈む頃だった。
「……帰ろう」
早く帰らないと、お母さんが心配する。
「……よし」
とりあえず、妊娠していることは周りの人に隠すことにした。
もちろん、お母さんにも。
そして通っている大学の友達にも。
バレないように、なんとしても隠し通そう。
今は、妊娠しているとバレたくない。
とりあえず、考える時間がほしい。
産むにしても、産まないにしても、時間がほしい。
考える時間が……ほしい。
すぐにはやっぱり、決断できない。
しっかり考えてから、どうするか決めようと思う。
―――だけどそんな矢先のことだった。