【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
○出産準備
「……ふうっ」
お腹がかなり大きくなっていたわたしは、立ち上がったりするのが大変で、産まれるまでようやく、あと少しという所まできた。
妊婦生活も臨月に差し掛かり、もういつ産まれてもおかしくいない状況になっていた。
体が重いし、歩くのも辛いし。
だけど、お腹の子が元気に動くのを感じて、早く産まれてきてほしいという思いが強くなったのは、確かだった。
この子と、産まれるくる赤ちゃんに早く会いたいという気持ちが、以前よりも強くなって。
早く対面したいと思ってる。
……わたしが母親になって初めて気付いた、愛情という感情。
そして産まれてくる子に対する、この奇跡という名の宝物を。
ふたりでたくさん、その奇跡を共有したい。
「もう少しだな、産まれるまで」
「……うん」