【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
診察を待っている時、赤ちゃんの産声が聞こえてきた。
赤ちゃんが、産まれたんだ……。
すごくなんか、不思議な気持ちになる。
わたしもこれから先の妊婦生活が待っている。
だけど周りを見て思うのは、わたしだってまだ20歳だから若いかもしれない。
だけど、わたしよりも若い人もいて、お腹が大きくて……。
この子はどんな気持ちで産もうと思ったんだろうとか、父親はどんな人なんだろうとか、いろいろなことを思ってしまう。
結婚指輪をしている妊婦さんばかりだけど、わたしたちは結婚指輪というのをしていない。
なんていうか、だからなんか……周りの目が気になって仕方ない。
その不安をかき消すように、名前を呼ばれるまで、京介さんはずっとわたしの手を握ってくれていた。