【完結】エリートな彼と女子大生の年の差恋愛婚〈番外編追加〉
「……すまない」
「……いえ。失礼します」
水上の表情は、とても悲しそうだった。
水上とは何回か食事に行った。
だけど俺は、水上の気持ちを知っていたのに、わざと知らないふりをした。
もちろん、体の関係を迫られたこともある。
だけどそういう気持ちになれなかった俺は、すぐに断った。
俺には実来だけだから。
実来だけが俺の大切な人。
「課長、これを経費で精算したいので、ご確認をお願いできますか??」
「ああ、分かった」
仕事をしている時も、俺は頭の中でずっと実来のことを考えている。
実来のことが心配だし、何かあったらすぐに飛んでいきたいと思っている。
実来だけが俺の全てなんだ。
「ハンコは押した。これを経理部に持っててくれ」
「ありがとうございます」