この、空の下。君に最初で最後の恋をした。
「こんばんは、君が瀬良 真冬(せら まふゆ)ちゃんかな?」
声で男性と言うことは分かるが顔はわからない。
夜のせいもあるがそれ以上に深い帽子とありとあらゆる物を黒で固められた服を身に纏った高身長の男性…
この人に会うのが最初の一歩だった。
「はい、そうです。私が瀬良真冬です。」
私はこの人を騙す。年齢と、実名といづれ急に姿を消す…という事を。
「では、行こうか、写真以上に美人さんで少し驚いたよ、僕の彼女にしたいくらいだ。」
表情はあまり見えないが少し、恐怖を覚える…
そんな、声色で男性は冗談を言いながら手を差し出してきた。