小さな勇気
念願だった美容専門学校への入学が決まった、18歳の春。

満開の桜に導かれるように、校舎へ向かう。


夢と期待で、胸がいっぱいになる。

新品のスーツを身にまとい、少し大人になった気分。

パンプスのヒールが、歩くたびに軽快なリズムを刻む。

コツコツ、と刻まれるリズムが心地よい。

見上げれば、雲ひとつない青い空が広がっている。

太陽の陽射しが暖かく全身へ降り注ぐ。

空気もいつもより清々しく感じる。


今日は、美容専門学校の入学式だ。
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